エリートツリー実験林視察
九州育種場・県林業研究部

2023/09/05

8月29日(火)に、林木育種センター九州育種場 育種課長 久保田正裕様をはじめ5名、大分県林業研究部長 亀井淳介様率いる森林チームから2名の研究員、総勢7名においでいただき、弊社で取り組んでおります、成長が早くCO2吸収量の多いといわれる「エリートツリー*」の実験林をご案内し、意見交換をいたしました。

育種課長 久保田様より下記コメント:『スギエリートツリー等の実験林をご案内いただきながら、田島信太郎社長とお話しをして、林業の現場でエリートツリーへの関心が高く、期待が大きいことが、よくわかりました。エリートツリー等の特定苗木を山に植えていただけるよう、県、認定特定増殖事業者と連携して事業をさらに推進します。』

田島山業では、令和2年4月に2,500本/haにて1,000本ものスギのエリートツリー等の特定苗木を植栽した実験林「別当(べっとう)」と、令和2年11月に3,000本/haにて1,000本もの特定苗木を植栽した実験林「猪ノ野(いいの)」があり、内300本(200本を別当、100本を猪ノ野)は、九州育種場が開発したスギエリートツリーの苗木を植付しておりました。育種場側としても、エリートツリー苗木が出荷され、その後、山林における育成状況を見られる機会がなかなかないとのことで、今回、お互いにとって有意義な時間となりました。


*エリートツリーとは 

各地の山で選抜された精英樹(第1世代)の中でも、特に優れたものを交配した苗木の中から選ばれた、第2世代以降の精英樹の総称です。主に成長性が改良されており、特に初期成長の早さが特徴です。材質や通直性にも優れています。植栽本数や下刈り回数等、造林初期投資の削減や、伐期の短縮が期待されます。特性として、エリートツリーは初期成長に優れた特性を示し、従来の苗を植栽する場合と比べて、下刈期間を1〜2年程度短縮できる可能性があります。また、得られる木材の質(剛性)は、従来の系統と同等以上となります。(出典:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 林木育種センターウェブサイト